介助者負担は、かつて「介助者の仕事への影響(生産性損失)」として計量されてきた。しかし老老介護・認認介護の増加により介助者が既に就労していないケースが増え、生産性損失の枠組みでは捉えきれない問題が顕在化した。その拡張概念が「ファミリースピルオーバー」(患者QOL悪化が介助者QOL・健康状態にも波及するという考え方)である。Lakdawallaのバリューフラワー初版(2018年)では「アドヒアランス改善ファクター」だった位置が、後のバージョンで「ファミリースピルオーバー」に変更されている(変更の経緯は必ずしも明確でない)。
実例として、小児感染症で入院した0歳児の付き添い母親(約30名)のQOLをEQ-5Dで測定した調査では、約8割で1未満となり、平均値は約0.6であった。重症度との相関も確認されており、介助者QOLの実測が現実的な影響を捉えうることを示す一例である。
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