日本の費用対効果評価制度では、医薬品・医療機器の「増分費用効果比(ICER)」を算出し、その値に基づいて薬価の調整が行われます。評価の核心にあるのが QALY(質調整生存年)という指標です。しかし、現行制度においてQALYをどのように解釈し、患者の疾患の重さ(重症度)をどう評価に反映するかについては、まだ議論の途上にあります。
本稿では、費用対効果評価を理解するための基礎概念として ①QALYとは何か、②ICERとはどう計算するか、③QALYショートフォール(QALY shortfall)とは何か、を丁寧に解説します。そのうえで、英国・ノルウェー・オランダが重症度をどのように評価に組み込んでいるか、また日本の現行制度との比較・今後の課題を整理します。
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