2025年11月に価格調整が実施されたレカネマブ(レケンビ)は、日本の費用対効果評価制度が直面する最も複雑な課題を一つの製品事例として凝縮しています。市場規模986億円(最大指定品目)という財政的重要性に加え、「公的介護費を分析にどう組み込むか」という方法論的難問を初めて本格的に突きつけた品目です。

令和8年1月16日に中医協で了承された「費用対効果評価制度改革の骨子」、同日に了承された「分析ガイドライン第5版」、および「取扱いの見直しについて(案)」の3文書(以下「令和8年度改定3文書」)は、この課題への現時点での公式回答です。しかしその回答は「引き続き研究する」という暫定的なものであり、問いの深さを示しています。

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